断熱性能と結露対策
断熱性能
住宅金融支援機構と金融機関が提携して扱っている、フラット35S<優良な住宅基準>技術基準適合仕様書は、住宅ローンのお借入金利を一定期間引き下げる為、厳しい施工基準を定めております。これが指針になると思っております。
建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律が改正され、公布されました。建築物エネルギー消費性能基準が定められ、外皮性能を計算し、外皮平均熱貫流率、平均日射熱取得率を出します。その為、使用する冷暖房機、給湯器、照明器具の指定品を使用しないといけません。別の方法として、一次エネルギー消費性能の計算があります。 冷暖房機、給湯器、照明器具の性能指定があるので、これまらはエアコンが壊れたからと言って電気屋さんに行くのではなく、施工した工務店なりに取付をお願いするようになるのです。給湯器や設備機器といったものも、安いからと言って交換するのではなく、計算上でまかなえる商品を施工した工務店などでリフォームするようになります。
省エネルギー住宅を考える重要なことは、断熱性能と一緒に結露対策をすることです。一般的に断熱性能は話されるのに、結露対策を話されることはありません。なぜでしょうか?日本は夏は「高温多湿」、冬は「低温低湿」になります。換気のお話があっても、通風計画でのお部屋の風通しになります。それはそれで必要なのですが、結露を生み出さない換気対策が必要です。特に気密が上がれば上がるほど問題になります。
住宅金融支援機構では、内壁結露についての項目があります。特に「外壁内通気措置」と「小屋裏換気」が重要です。それに伴い「気流止め」も設けます。通気なのに気流止め?と思われるかもしれませんが、断熱施工で気流止めをして、結露対策で通気をします。なので詳しいことはお任せください。
今の住宅は外観がすっきりするとか隣地との離れがない為、軒の出がないものや、片流れ屋根にしたりして、小屋裏換気を考えていない住宅が見受けられます。そうなると小屋裏の温度は上昇し、内部結露を起こします。そして雨漏りみたいな現象や、使用部材が腐ってしまうという現象が起きます。
省エネを考えた場合、熱の出入りが一番大きい所は窓になります。窓の断熱性が低いと、窓付近でコールドドラフトという現象が起きます。これは、窓のガラス表面で冷やされた空気が低下し、冷気が床に沿って移動する現象です。今はベットを壁際に置きますので、ちょうどコールドドラフトになり寒さを感じます。でも和室のお部屋で寝る場合布団を部屋の真ん中にひいて寝ていたので、理にかなった様式で過ごしていました。
断熱の種類
Ⅰ.外張断熱工法(構造材の外側に断熱材を施工)
Ⅱ.充填断熱工法(構造材の間に断熱材を充填施工)
木造住宅でいうと、木材がコンクリートに比べて10倍の断熱性能を持っていて熱の逃げ場となりにくい事等により、外断熱も充填断熱も性能の差はないのです。でも同じ性能で40坪の住宅で見ると次世代省エネルギー基準レベルが同じで試算すると、外張断熱工法の方が割高に。また外壁が厚くなる分敷地が狭くなってしまいます。例えば 50㎜の断熱材を外張断熱工法で施工した場合、建物の外周に縦横100㎜の敷地が多く必要になります 2点目は断熱材の外側に外装材が付くので、断熱厚が増せば外装材がしっかり止まりません。また、外装材を支えるビスの持久力(外装材の重さで曲がってしまう)が低下するような難点も有ります。